全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回は不動産屋と大家さんに連絡がつかなくなったトラブルについてお話を聞かせていただきました。
そして元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
シェアができる物件が見つかったが不動産屋が偉そうな態度
44歳女性、図書館で働いています。以前、東京で友人とシェアして借りていた物件の話です。
なかなかシェアができる、ほどよい条件の物件がが探していた時にはに少なく、やっと見つけた物件でした。
不動産会社の担当者は推定50代中ごろの女性でした。
電話応対の時から、なんだか偉そうに上から話す人だな、こっちが年下だからなめてるのかな、と思ってはいたのですが、なにせやっと見つけた物件をあきらめるなんて2人とも考えられなかったので、そのまま契約することにしたのです。
チェックポイント
「ルームシェアは借りるのも大変。住んでからも大変。その現実」でも書きましたがルームシェアはとにかく借りるのも住んでからも大変です。私が接客させていただいたお客さんの話を聞くとルームシェアはケンカをしてルームシェアを解消となる場合が多く、ルームシェアを希望する場合は覚悟して住むようにしたほうがいいですね。
偉そうに話す不動産屋というのは年齢が高い人が圧倒的に多いです。さらにそういった接客態度の不動産屋は何かとトラブルになることが多いです。
契約時、不動産関係に詳しい人を連れていくと…
契約時、私の親戚筋に不動産業務が明るいものがいるので、ついてきてもらうことにしたのですが、そのことに対してその担当の女性が激怒。
「なんで関係ない人を連れてくるんだ、そんなにこっちが信用できないのか、そんな人とは契約なんてできない」と大声でまくしたて、親戚に退室するように告げ、親戚が一時席を外すと「人を信用できないのは本当に悲しいことよ」と私たちに説教をはじめました。
そもそも契約の約束の時間に行ったら、「今担当は外出中で1時間か2時間したら戻る」と告げられて出直すことになったのです。
そんな相手に信用を語られてもなー、と感じたのですが、それでも我慢して契約にこぎつけ、無事に入居が決まりました。
チェックポイント
もうこの時点で今後トラブルを起こしそうな不動産屋というのがわかりますね。
約束の時間は守らない、お客さんに激怒なんていうのはあり得ません。
唯一、同情するのは同業者のような人が契約に立ち会うことですかね。何か面倒なことを言われたらイヤだなーとは思いますが、こういったことはたまにあることですからね。
激怒するなんていうのは何かやましいい事でもあったのですかね・・・。
不動産屋に電話するが電話が通じず…
住み始めて1年ほど過ぎたころ、トイレが詰まりました。
色々な道具を購入して自力で復旧を試みましたが、すぐに詰まってしまいます。
いやいや不動産屋に電話をしますが、まったく電話が通じません。
仕方なく自分たちで業者を呼んで修理をしてもらい、領収書を後で不動産屋に渡して返金してもらうことにしました。
不動産屋も大家にも連絡がつかない…
その後も電話が通じないので、友人と2人で直接不動産屋に行ってみました。
そしたら、なんと不動産屋のオフィスがもぬけの殻。どうやら潰れてしまったようなのです。もちろん私たちには何の連絡もありません。
大家にも連絡しましたが、こちらも電話が通じません。
私の友人は本来お酒が飲めませんが、その夜は2人で飲んで大いに愚痴をこぼしました。
物件の契約がきれるころ突然不動産屋から連絡があり…
物件の契約がきれる頃、あの担当者の女性から突然連絡がありました。
今までのいきさつを伝えて契約しない旨を述べると、「本当にごめんなさいね、こちらもね色々あったのよ。本当に大変だったの」とやたらしおらしい口調で客である私たちに愚痴をこぼしてきました。
その後、物件の引き渡しで2年ぶりに顔を合わせた彼女は、今までの高圧的な態度とは裏腹にとても腰が低く、気持ち悪いぐらいに丁寧な態度でした。
それを見て友人と、よっぽどつらいことでもあって改心したんだろうね、と笑いました。
チェックポイント
こんな不動産屋がいるんですね。驚きですが、無事に解約出来たのはよかったですね。
さて今回の話で不動産屋は倒産?大家さんも破産?しているのでしょうか?
しかし部屋の契約切れ間近に不動産屋から連絡があるということは倒産しているわけではなさそうですね。また大家さんが破産しているのであれば、物件が差し押さえられる可能性が高いので、その場合は家賃の振込先変更などの連絡がくるはずなので大家さんも破産はしていないと思われます。
そうなると考えられるのは、何か理由があって逃げていた?としか考えられませんがどうなのでしょうか・・・。
理由はいずれにせよ入居者からすれば設備の修理も行わず連絡が取れないのに家賃を取るというのは納得できませんよね。
さて今回のケースで考えたいのは、もし大家さん、不動産屋が潰れた、破産した場合はどうなるのか?ということです。
まず「仲介」を行ってくれた不動産屋が潰れた場合は特に問題ありません。「仲介」というのは部屋の紹介をする立場なので、その不動産屋が潰れても問題はありません。
そして大家さん、不動産管理会社が破産や潰れてしまった場合は、ほぼ何かしらの連絡が来ます。
そして不動産管理会社が潰れた場合は管理会社が変更になる程度なので、それほど大きな問題ではありません。
しかし大家さんが破産した場合は少々面倒になります。
通常、大家さんが破産すると建物が差し押さえられるケースが多く、その場合、破産管財人から連絡がきて今後の家賃の振り込み先についての説明があります。
そして最悪の場合、6ヵ月以内に退去を求められる場合もあります。そして万が一すぐに退去してと言われても応じる必要はありません。契約書の特約に「破産した場合には契約解除する」と書かれていた場合でも過去の判例で無効の判決が出ていますので。
これは借地借家法で借り手が手厚く保護されているからです。人の「住まい」とは生活するうえで非常に大事なことで、それがもし大家が破産したから、すぐに出て行ってくれなんてことが許されてしまっては家を急に失い路頭に迷う人が大勢でてくるためです。
いずれにせよ大家さんが破産した場合は少々面倒になることが多いので知識として覚えておきましょう。