全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回は京都市の賃貸で起きた室内のトラブルについてお話を聞かせていただきました。
そして元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
人気のお洒落な地域に住んでみたくて引越しを決意!
京都市、駅近、人気エリアで1K賃貸を借りたときの話です。当時私は25歳、フリーターでした。
帰りも遅い仕事をしていたので、女性ということもあり駅が近いということが第一条件でしたがどうしてもこの人気でお洒落な地域に住んでみたくて引越しを決意しました。
引っ越した部屋は、駅まで徒歩2分、コンビニも近く、オートロックエレベーター付きのマンションの3階、他の地域と比べると自然と家賃の割に部屋が狭く、築年数も上でした。
でも立地の良さと治安の良さ、そして不動産屋のお姉さんのすすめで契約をしたところ痛い目にあいました。
同じマンションの別部屋をみて部屋を決めました
実際、私の住んだ部屋は借りる前に見ていません。同じマンションの別部屋をみました。
そこは部屋もお風呂場もトイレもとくに問題なしでした。
築年数のわりにちゃんと手入れされているというイメージでした。
でも、実際に引っ越す部屋を引越し前に見れなかったこれもトラブルのきっかけの1つだと今は思います。
チェックポイント
そうですね。自分が住む部屋は必ず見たほうがいいですね。
この同じマンションで別部屋をみて部屋を決めてもらう方法は多くの不動産屋で行われ、特に2月~3月の引っ越す人が多い時期に行われます。
実際に入居してわかった室内の不具合
①トイレのドアノブが壊れている
トイレのドアノブが回りませんでした。鍵は閉まりません。引越し初日さっそくここに気が付きました。管理会社に電話をしましたが対応は1週間後でした。
チェックポイント
すぐに対応できるような不具合ですね。しかし管理会社の肩を持つわけではありませんが緊急性を必要としない修理に関しては一週間後というのは妥当かと思います。
一人暮らしでトイレのドアノブが回らずカギが閉まらなくても、厳しいようですが生活に支障があるとは言えないからです。
②お風呂場のゴムパッキンと樹脂部分ににカビ
ゴムパッキンにカビがしっかり生えて黒くなっていました。そして、お風呂桶と壁の間を詰める樹脂には既に隙間があり一部穴が開いている状態。そしてそこから虫まで出てきて素っ裸でおびえました。
こちらも管理会社に連絡。
同じく連絡から1週間ちょっと経ってからの対応でした。寒い冬のなか、虫が怖くてシャワー生活を余儀なくされました。
そして、処置当日、業者の方が来て、これで対応してますのでと言われて出て行ったそのあとは「荒い」の一言につきました。
樹脂を詰めて固めているのはよくわかるのですが、きれいに処理されていなくて、私が簡単に引っ張ることもできそうな状態です。
修正器を小学生が塗ったような図というのが一番近いかもしれません。
唖然としました。
それが夕方だったので、翌日に管理会社にもう一度連絡してやり直してほしいことを伝えましたが管理会社も業者に依頼しているので業者に確認するとのこと。ここに数日かかりました。
そして折返しの連絡は、業者はしっかり対応したということの一点張りであること、費用がかかるものなので配慮いただきたたいというお願いをされました。
チェックポイント
これはひどいです。まず掃除が掃除が出来ていない、そして修理が適切に行われていません。
掃除に関してですが、ここまでの話を聞いていると実際に住む部屋を見ないで契約されたという事を考えると不動産屋が契約を急ぎ、部屋のクリーニングをする会社に急がせたのでは?ないかと考えられます。
不動産屋はキャンセルをいちばん嫌がりますからね。そして部屋のクリーニングをした会社の仕事はプロ失格ですが、他の部屋でみたお風呂はきれいだったことを考えると…スケジュールに無理やり入れて早く仕上げてもらったのではないかと思いますね。
そもそも、お風呂桶と壁の間に隙間が空いてしまっている状態というのは、ほとんどありません。これはあきらかに管理会社の怠慢ですね。
管理会社の対応がひどい!状況の確認にこない!
その管理会社の対応にもびっくりしましたが、この状況を見に来てほしいということを伝えても私では判断できないと電話先で言われるだけでした。
そして、荒い樹脂の処置のところはカビを除去せずに適当にまた樹脂を塗っているだけなのでマメに掃除をしても、またどんどんとカビが生えてきて樹脂部分はまたあっという間に嫌なカビの色になっていきました。
お風呂場自体がカビ臭く玄関の近くにお風呂場がある部屋のつくりだったので、玄関を開けた途端カビの香りがあるような生活を余技なくされました。
チェックポイント
この管理会社の対応が、まったくわかりませんね。入居者と修理業者の話が食い違っているのですから現場を確認しにいくのは当然なのですが…。
その建物の管理を任せられているから管理会社なわけであって現場を確認して、一般的に問題ない状態なのか、手抜きの修理なのかを判断するのが管理会社の役割のはずです。
ついに限界!それでも私が退去を半年我慢した理由
この管理会社は賃貸を紹介した不動産屋さんの系列でした。ついに堪忍袋の緒が切れて私は半年で退去を決意。
フリーターでお金がなあったので恥ずかしながら親にお金を借りました。
半年まった理由は入居後5ヶ月以内に退去すると違約金がかかると言われたからです。
状況を何度も説明しましたがダメでした。
敷金は全額返却してもらえたことだけが幸いです。
管理会社兼、不動産屋さんに二度と使わないし信用しないと言って退去しました。
チェックポイント
まず敷金を全額返してくれたということは、管理会社にも落ち度があったからだと思います。恐らく京都でも敷金から清掃費を差し引いた金額を返却するすのが一般的だと思いますので。
そして女性がすぐに引っ越しをしなかった理由、「半年以内の解約に違約金」
これは首都圏でも非常に増えてきています。
今回は京都の方の体験談ですが、たしか京都周辺では半年以内の解約に違約金というのは一般的という話をきいたことがあります。
現在、首都圏で半年以内の解約に違約金を設定されるのは礼金 0ヵ月、フリーレントという一定期間家賃が無料という物件で多いです。
この違約金については事前に説明が足りない不動産屋が多く、契約時に何食わぬ顔で「半年以内の解約には違約金が発生します」という不動産屋が多いです。
ちなみに私は今の部屋を借りる時に、契約する段階で初めて「半年以内の解約には違約金が発生します」といわれました。
もちろん事前の説明もないし物件資料にも書いていませんでした。聞いていないといって契約書の文章から外してもらうようにすることもできましたが、半年以上は住むつもりだったので何も言いませんでした。
本当に不動産屋というのは、こちらが後に引きにくい状況の契約段階になってから聞いた覚えがない条件を平気で言ってきます。
入居する部屋は必ず見たほうがいい!
その後引っ越した部屋は人気地域ではなく、駅まで徒歩10分かかる普通電車しか停まらないところですが家賃の割に広くて新築でカビの悩みもありません。
管理会社はエアコンの故障にも1日で対応してくれました。
不動産、管理会社のクチコミはしっかり確認すること、そして極力、入居する部屋を見ること、この2点は本当に大事だなと思わされる経験でした。
チェックポイント
引っ越し先の管理会社が、しっかりとしたところで良かったですね。
今回の体験談の重要なチェックポイントは、まず実際に住む部屋を見ることですね。
同じ建物の別部屋を見た場合も、実際に住む部屋が見れるようになったら一度、部屋を見ることが重要です。
それは賃貸の場合はいろいろな人が住むので、たとえ同じ建物の別部屋でも住んでいた人により部屋の傷み具合が違ってくるからです。そのため他の部屋はきれいだが、1部屋だけ劣化が進んでいるとうのはよくあることなのです。
みなさんも同じ建物の別部屋を見た場合でも、必ず実際に住む部屋を見るようにしましょう。
そして実際に住む部屋を後日見たいというと不動産屋が「ほとんど一緒なので大丈夫ですよ」と言われても信用してはいけません。信じていいのはあなたの目と実際に住む部屋に入って感じたあなたの感覚なのです。
さらにこういった同じ建物の別部屋をみて部屋を決める場合、最初に契約しなければダメと言われるような物件絶対にやめましょう!
一番よい方法は
同じ建物の別部屋を見る ⇒ 住みたい部屋に申し込み ⇒ 実際に住む部屋を見る ⇒ 問題なければ契約。イメージと違えばキャンセル
ポイントは部屋の申し込みの際に実際に住む部屋をみて問題なければ契約すると伝えることです。この方法であれば失敗することはありません。
みなさんも見れない部屋の契約には注意しましょう。