こんにちわ。
元不動産賃貸営業マンをしていました中田です。
「部屋を見るポイントと部屋を見る件数・部屋探しの流れ④」を読んだ方は、次は部屋の申込みをしましょう。
申し込み時の確認が、後から起こりうるトラブルを回避する大きな意味を持ちます。
わからない事はどんな小さな事でも営業担当者に確認しましょう。
部屋を借りる時の申し込みから入居までの流れ
気に入った部屋が見つかりあなたはとても喜んでいるのではないでしょうか?
これで「部屋が決まった!」と思われるかもしれませんが、まだ喜ぶのは早いです。
ここからの流れを簡単に説明します。
- 申込み
- 審査
- 契約
- 入居
今はまだ最初の、その部屋に入居したいという申込みの段階です。
部屋が決まったわけではありません。
もう一度書きますが申込みは入居の意思を示すもので契約ではありません。
あなたがその部屋に住みたくても最悪の場合、入居を断られる事もあります。
部屋を借りる時、入居申込みをする前に確認しておくべき事
「部屋を見るポイントと部屋を見る件数・部屋探しの流れ④」でも書きましたが、お部屋で気になった事は解決しましたか?
まずはその気になった事を解決しましょう。
それでは、ここで申し込む前に一度確認したい内容をまとめてみました。
部屋について
- エアコン
ほとんどが設備となっている場合が多いが、エアコンが複数台ある場合 1台は設備。他は前の入居者が残した物。といったケースもよくある - ウォシュレット
エアコンと一緒で設備かどうかの確認が必要。残置物というケースも多い - その他、前の入居者の物
ガスコンロ、照明など設備なのか残置物なのかの確認。
※設備のものが故意過失ではなく壊れた場合、大家負担で修理してもらえます。前の入居者が残した物(残置物)などが壊れても大家は直してくれません。
契約時に必要となるお金について
- 書類作成代
部屋の紹介と部屋を管理する会社が別なので、このような請求をする場合もある。ほとんどの不動産会社では無いので、このような項目が有ったら無料に出来ないか聞いてみましょう。 - カギ交換代
多くの物件で請求される事が多い。本来は大家さんが交換費用を持つものだと思うのだが・・・。気にならない人は交換しなくてもよいと伝えましょう。 - ○○サポート料
毎月 千円、500円などかかる場合が多い。こういったサービスに必ず入らなければいけない物件もある。必要なければサービスに入らないくてもいいか確認しましょう。 - 抗菌、消毒代
こちらも入居前に必須としている不動産会社もある。可能であればいらないと伝えましょう。すでにクリーニング済の部屋なのにやる意味は、ほぼありません。気になる方はバルサンを焚きましょう。
2年以上住む可能性のある人は必ず事前に確認しましょう。
- 更新料
多くの物件で更新料は家賃の 1ヵ月分だが更新料は家賃の 1.5ヵ月分、2ヵ月分という場合もあるので確認しましょう。 - 更新事務手数料
これはかからない物件の方が多いが不動産会社によっては 3千円~1万円請求する会社もある。あらかじめ確認しましょう。
これは募集図面に記載が無い場合もあるので営業担当者に確認しましょう。
- 2年以内の解約について
違約金を設定している場合もある。礼金 0ヵ月とさらにフリーレント(家賃無料) 1ヵ月などの物件にはよくある。担当者に詳しい内容を確認しましょう。 - 解約予告
通常は 1ヵ月前予告だが 2ヵ月前という物件も多くなってきている。退去時によくあるトラブルなので良く確認を。 - ハウスクリーニング代
退去時に、一番トラブルになる内容。退去時は部屋の掃除代として○○円頂きますと金額がしっかり明記している物件とそうでない物件など、さまざまある。申し込みの段階でしっかりと確認しましょう。
申込みの時に確認する内容は簡単に書いただけでもこれだけあります。
不動産屋もいろいろなサービスや契約条件で報酬を得ようと考えています。
よくわからないサービスや契約条件は、納得いくまでとことん営業担当者に質問してみましょう。
部屋を借りる時の連帯保証人、保証会社についてよくある質問
いざ申込書を記入していくと「連帯保証人」という欄があります。「連帯保証人」についてQ&A方式でまとめてみました。
Q:連帯保証人は誰でもよいのでしょうか?
A:いえ。ダメです。ほとんどの物件では継続した収入がある親族の方を連帯保証人として認める場合が多いです。
Q:親は年金生活で兄妹はいないし連帯保証人を頼める親族がいません。どうしたらいいですか?
A:物件によって異なりますので営業担当者に確認しましょう。
年金でも両親が連帯保証人ではないとダメという場合もあります。大家さんの考え方しだいなので物件ごとに確認しましょう。
Q:保証会社が必須と言われたのですが、それは何ですか?
A:連帯保証人の役割となる会社です。もし入居者が家賃滞納をした場合、保証会社が家賃を立て替えて払います。
その後、保証会社は入居者に建て替えた家賃の請求を行いますので決して払わなくてよくなるわけではありません。
Q:収入のある親を連帯保証人にしたかったのですが保証会社に加入してくださいと言われました。無駄なお金は払いたくないのですが、どうしても加入しないといけませんか?
A:お気持ちはわかります。しかしながら保証会社に加入しないと契約は難しいでしょう。理由は下記をご覧ください。
近年、賃貸物件を借りる時の連帯保証人がネックで部屋を借りるのが困難という方が多くなってきました。
それは両親が年金生活になり連帯保証人を断られるケース、親族に頼みにくいなど理由はさまざまでした。
それと同時に大家さん側からは連帯保証人として名前を書いていた親、兄弟が契約者の家賃滞納分を払わないといったケースも多くなりました。
裁判を起こせば払ってもらう事は可能ですが、労力と時間を考えると大家さんにはとても大きな負担になります。
そこで誕生したのが保証会社でした。
借り手の負担は増えますが連帯保証人がいなくても部屋が借りられ、大家さんも家賃滞納に悩まされません。
そういった理由で今、保証会社への加入が必須という物件が増えてきているのです。
では保証会社の利用料金はいくらになるのでしょうか?私が不動産賃貸営業マン時代に利用した事がある保証会社でまとめてみました。
- リクルートフォレントインシュア
初回保証料委託料: 家賃等の 1ヵ月。継続保証委託料(一年ごと):1万円 - 株式会社ランドインシュア
初回保証料:賃貸料の100%。年額保証料 15,000円/年 - 賃住保証サービス株式会社
初回保証料:月額賃料等合計の50%。月額保証料:一律 1,200円
この保証会社利用料の返還はありませんのでご注意を。
また部屋を借りる際の保証会社は上記の他にまだまだたくさんあります。
保証会社は不動産会社指定のところを使う場合が多いので保証会社利用の際は営業担当者によく確認しましょう。
希望の部屋に入居申込みをする前によく条件の確認をする
申込みについて書いてみましたが、なかなか引っ越す機会が多くない方はあまりピンときませんよね。
契約や保証会社などもっと簡単にわかりやすくなればいいですよね。
現在、賃貸住宅の空室率は年々高くなっています。
住む人が少なくなってきているのにマンションの建設は増え契約は複雑化しているというのはおかしな話ですよね。
需要と供給のバランスを考えれば借り手の負担がもっと減っていいはずだと思うのですが、いったい何故でしょう?
昔のように手数料だけでは稼ぐのが難しくなった今、不要なサービスや、わかりづらい契約で報酬を取ろうとしている不動産会社が多いです。
みなさんしっかりとサービス、契約条件を確認して申込みをするようにしましょう。