首都圏で部屋を借りた場合、ほとんどの物件で2年間の契約を結びます。
そして二年経ち更新しようとした場合、「更新料」を払って更新します。
今回はこの「更新料」についてです。
更新料とは
【首都圏、関西の一部で部屋の契約更新にかかるお金】です。
首都圏では部屋を借りる際に 2年間の契約を結ぶのが一般的です。
2年契約とはいえ 2年以内に解約しても何も違約金などは発生しません。(一部例外物件もあり)
2年間の契約を終えると改めて 2年間の契約を結びます。
その時に更新料として新賃料の 1ヵ月分を支払う事が一般的な契約条件です。
部屋の更新料は新賃料の1ヵ月分。家賃が上がる?
この更新時の「新賃料」についてですが、これは新賃料の金額で更新料を払って下さいという意味です。
そう聞くと家賃が上がると心配されるかもしれませんが、ほぼ上がる事はありません。むしろ家賃を下げてもらうチャンスです。
なぜ「新賃料」という書き方をするかというと、例えば物件のそばに新しい駅が出来て今までよりとても便利になったとします。
すると土地や建物の資産価値が上がり固定資産税があがりますよね。
便利になる前から住んでいたあなたの家賃が安いと大家さんは税金が上がったのに家賃収入がそのままでは苦しいですよね。
そこで大家、契約者が合意すれば新しい賃料を設定できるという意味なのです。
実際は家賃が変わらないか家賃が下がる事がほとんどですけどね。
ちなみに私が営業マン時代は契約更新で家賃が上がったという事は一度も聞いたことがありません。
首都圏で部屋の更新料は、なぜ新賃料の1ヵ月分が多い?
みなさん契約を更新するのに、なぜ新賃料の 1ヵ月分も支払わなければいけないのかと思った事はないでしょうか?
そう疑問に思ったことはありませんか?
たとえ更新料が 4万円でも 20万円でも送られてくるのは新しい契約書だけ。
それにサインをして郵送で送って終わりです。
契約書を作成(ほぼ日付の変更程度)して郵送するだけで更新料 ○○万円
どれだけ殿様商売なのでしょうか?
では、大家さんが悪いのか不動産会社が悪いのか?
結論は両方が悪いです。
更新料の 0.5ヵ月分は不動産会社が大家から更新事務手数料としてもらうケースが多いです。
そして残りの 0.5ヵ月分は・・・もちろん大家さん!!
両方がいい思いをするために止められないのです。
そうなると、なぜ更新料があるのか?
それは不動産業界が得意の「習慣」
私が、その業界で働いていたクセに言うのもなんですが何でも「習慣」です。
ちなみにこの更新料について裁判が起きることがしばしばあり、個別案件ですが平成 23年 7月に最高裁で判決がでています。
それは関西の物件についての訴訟だったのですが判決内容を要約すると
「更新料が慣習として広く知れわたった地域で、契約書に更新料が明記されていれば賃料、更新期間に照らし合わせ高額過ぎなければ不当ではない」
との判断を示しました。
不動産業界が反省して心を入れ替えた?
最高裁の判決で不動産業界は一安心しましたが、多少は反省したのか賃貸物件の募集では「めやす賃料表示」というのを始めています。
めやす賃料とは
賃料、共益費・管理費、敷引金、礼金、更新料を含み、賃料等条件の改定がないものと仮定して4年間賃借した場合(定期借家契約の場合は、契約期間)の1ヶ月当たりの金額。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会HPより抜粋
「めやす賃料表示」はわかりますが、問題はそこではないんですよね。
更新料って普通に考えて高すぎるだろ!って話なのですよ。
賃貸の更新で不動産会社が行う驚くべき仕事量
契約書のサイン、捺印の確認、大家への連絡が必要になるので、どうしても人が確認しないといけないというのはわかります。
わかりますが手数料としては 3千~7千円程度で出来ますよね?
だって更新料が 4万円だろうが 20万円だろうが、やる事は一緒なんですよ?
まとめ
そもそも大家さんは更新料なんていらないですよね?
これだけ空室が増えて来ているなら入居者に長く住んでもらった方が良くないでしょうか?
またもや不動産業界の愚痴になってしまいましたね。笑
なぜ愚痴ばかりかと言うと今の私の住まいも更新料が新賃料の 1ヵ月分だからです!!笑
首都圏では更新料無しの物件も確かにありますが、非常に少ないです!!
大手不動産会社が先頭をきって更新料を大幅減額すれば他の会社や大家も減額せざるを得ないと思うのですが・・・。
メリット無しで売り上げを捨てるなんて事はしないですもんね。
モノの価値や情報、そして時代は急激なスピートで変わってきています。
時代の流れに沿った不動産業界に革命を起こすような不動産会社が現れてくれる事を願うばかりです。