全国のみなさんに今までで一番よかった賃貸住宅について話を聞かせていただきました。
京都市の住宅へ引っ越すことになった女性家族。しかし入居時、大家さんに渡す書類を忘れてしまい…。
場所は京都市の賃貸住宅、どんなところが一番良かったのかを教えてもらいました。
入居時に大家さんへ持っていく書類を忘れ怒っている…
フリーでライターをしている39歳の女性です。
ライターになるまえは、専業主婦をしていました。
家族の仕事の都合でよく転勤があったのですが、社宅以外の賃貸住宅にも何度か入りました。
そのなかで、一番よかった賃貸住宅は京都府京都市の洛西地方にあった住宅です。
立地はもちろんですが、何よりも大家さんがとても素敵な人でした。
仲介は賃貸業者を通しましたが、家賃などのやりとりは大家さんと直接することになっていました。
入居時に大家さんに持っていかなければならない書類があったのですが、息子の持病に関する諸事情ですぐに動ける状態ではなかったために数日が経過してしまいました。
その際、仲介業者の担当さんからお電話をいただいたのです。
「書類はまだかと催促されている」とのことで、こちらは大慌てしました。
担当さんの話では、どうやら大家さんは怒ってらっしゃる様子です。
大家さんに事情を説明するため電話をすると…
もちろん、非は全てこちらにあります。
期日があるわけではありませんでしたが、すぐ欲しいと言われた書類を持っていけなかったのです。
行けない事情を連絡しておけばよかったのに、それすら怠ってしまっていました。
すぐに大家さんにお電話し、やや不機嫌そうなお声に緊張しつつも、「実は」と事情を説明したのです。
そうしたら、大家さんはとても驚かれました。
いつでもいいから無理はしないでと、とても優しい声で仰ってくださいました。
その時点で、息子はギリギリで外出できそうな体調だったため、すぐに書類とお詫びの手土産を持ってお伺いしました。
そうしたら、息子を心配しながらも、とても喜んでくださいました。
しかも「知らずにごめんなさいね」と謝ってくださったのですが、悪いのはこちらなので却って申し訳ない限りでした。
大家さんが気に掛けてくださるようになり良くしてもらった
大家さんは私と息子をとても気に入って、気に掛けてくださるようになりました。
野菜を分けてもらったり、お菓子をもらったりと、とてもかわいがってくださいました。
私も帰省から帰ったときにお土産を持っていったりと、いい交流を続けていました。
入居から一年で、また引っ越さなければならなくなったとき、餞別に鉢植えをくださいました。
それから、敷金と礼金をほとんど返金してくださったのです。
「綺麗に使ってくれたから」という理由でした。
湿気のせいで、一部の壁紙に大きなカビが生えてしまっていたにもかかわらずです。
あれは大家さんなりの、私と息子へのエールなのだと感じました。
今でもずっと忘れられない素敵な大家さん
あれから何年も過ぎ、すっかり大家さんとは疎遠になってしまい、賃貸住宅からも離れて実家暮らしになりました。
それでも、今でもずっと忘れられない、素敵な大家さんです。
いつかまたあの地域に住むことがあれば、同じ賃貸住宅に住みたいとさえ思っています。