今回は私が不動産営業マン時代に体験したトラブルの話です。
ある日、私が勤めていた不動産会社に、古いが駅に近い物件をとある大家さんから紹介出来るようになりました。
古い建物ですが家賃は安く内装もキレイに直していたので人気になりそうということで、私の店舗ではその物件をおすすめ物件として紹介していました。
空室が満室になり大家さんに感謝されていたが・・・
その物件は部屋数が多く紹介を始めたときは空き部屋が3部屋くらいありました。部屋の紹介を始めると、短期間の内に満室となり大家さんからも非常に感謝されました。
その物件が満室になり2ヵ月くらい経ったある日のことです。新しく入居した女性のかたから隣の住人がウルサイという相談の電話が入りました。
話しを聞くと隣の住人は中年男性で、女性は注意されたので最初は気を付けて生活していたそうなのですが、それでもクレームを言われたそうです。
その後も中年男性からのクレームがやむことがないのである日、無視をして部屋から出ずにいると何度もドアを叩いたり蹴ったりされたそうです。
さすがに女性は身の危険を感じて警察を呼んだそうです。しかも2度も・・・。
騒音トラブルは、一方の話だけを聞いて対処するわけにはいかないので隣の中年男性にも話を聞かなければいけませんが、その建物は大家さんが自分で管理する自主管理の物件なので、まずは大家さんに電話してみます。
大家さんに電話すると
「あぁ~。またアイツね~。私もいつも困っているんだよー」
私たち「・・・」
内心はじ●い!トラブル起こしやすいやつが住んでいるなら、最初から伝えろや!と思いましたが、もちろんそんなことを言えるはずもなく・・・。
とりあえず大家さんと話してわかった事は中年男性は音に過敏ですぐに文句を言うとのことでした。そのことを女性の入居者に伝えましたが管理は大家さんが行っているので私たちにはこれ以上何もできません。
トラブルを起こす入居者の存在を隠していた!?大家さん
その後、大家さんに詳しい話を聞くと以前に他の不動産屋で紹介されて入居した男性で、この人がずっと問題を起こしているせいで特定の部屋がどうしても空いてしまうとのことだったのです。しかも、ここ5年くらい家賃を払ってないとのことでした。
いやいや、そんな要注意人物がいるなら最初から説明してくださいよ。と私たち不動産屋は思うのですが、この大家さんはそんなことまったく気にしないのです。
実はこの大家さん、すでに80歳を過ぎたおじいちゃん大家さんで、そこまでいろいろと考えてくれないのです。いちおう建物の管理は娘さんがやっているそうなのですが・・・。親子そろってトラブルへの意識が低すぎるのです。
長年のトラブル原因だった入居者を退去させた方法
その後、このおじいちゃん大家さんが中年男性に注意をしてトラブルは少し減りました。ただそれでも別の部屋のかたから中年男性についてクレームが来ることが、たまにありました。
こうなると空き部屋が出ても普通の物件として紹介するのは難しく、気難しい人が住んでいる物件なのですが・・・と紹介するしかありません。もちろんそんな物件に住みたい人はいないので、その後の空き部屋は入居者がなかなか決まりませんでした。
結局、大家さん親子に部屋がなかなか埋まらないと相談を受けて、やはり常にトラブルを起こす人が住んでいるような物件では他のお客さんに紹介できない事を説明しました。
すると大家さん親子はついに、弁護士に相談してみるといいました。
それから半年後くらいに大家さんから連絡がきて、ついにトラブルを起こしていた中年男性に退去してもらったそうです。
大家さん親子は弁護士と相談して、未納家賃などはあきらめて、とにかく早めに退去してもらうようにしたそうです。
こうして、この建物にようやく平穏な生活が戻りました。
まとめ
今回のケースは大家さんが、この男性のトラブルを長年放置してきたことにあります。
トラブルが起きてからすぐに対応していれば、ここまで長引くこともなかったのです。この大家さんも高齢になってきたことでトラブルに対処するのが面倒に感じていましが、娘さんが何かと動いてくれたのでトラブルが解決したことは言うまでもありません。
みなさんも部屋を借りる場合は、建物が大家さんの自主管理でご高齢の大家さんの物件は避けた方がいいです。