みなさん。こんにちは。
今回は私が以前勤めていた不動産賃貸で出会ったお客様についてです。
「不動産賃貸という仕事について」でも少し書きましたが仕事柄、本当に多業種な方々と接する機会が多かったです。
その中でもやはり印象に残っているのは大変だったお客様が多いわけなのですが・・・笑
そんなお客様との話をいくつか紹介していきたいと思います。
部屋探しを風水にもとづいて行うお客様
おそらく業界あるあるですが風水に基づいて部屋探しをされる女性方が結構いるんですよね。
年間で 4~5名のお客様を接客したと思います。
では男性で風水を基に部屋探しをされる方は?といわれれば確かに居ましたが数は非常に少ないです。
3年間で 1人接客したかな?程度の記憶しかありません。
風水女性の多くは既婚女性か独身女性かに分かれ割合としては半々でしたね。
その女性方はすべて 30代後半から 50代前半の方達でした。
当時は風水を信じる気持ちが全く私にはわからなかったのですが、今 30代になって信じる気持ちがわかるような気がします。
20代は仕事でもプライベートでも自分の才能や力を信じて何とかなるだろうと思っていましたが 30代になると才能や力なんて無かった事に気づき将来に対して非常に不安になります。
さらに30代になると結婚という周りからの見えないプレッシャーを感じると思います。
いまでこそ減ってきたといわれますが、その見えないプレッシャーは女性の方が圧倒的に強いですよね。
そういったいろいろな事が積み重なってきた時に「何かを信じたくなる」ではないかと思います。
ここまで独身の方の話で進めましたが、風水に基づいて部屋探しをされる既婚女性の方の心理は今でもわかりません。笑
結婚して旦那さんと子供がいるのに何か不安な事があるのでしょうか?
しかも旦那さんは場所など気にしないから好きな場所でいいらしいのです。
ますますわからなくなります。
わかる方教えて下さい。笑
話しを戻しますが風水女性が来店された時点で契約をしてもらおうなどと一切思わなくなります。笑
探して良いのがなければ、それとなくお帰り頂きたい感じを漂わせるのです。
ちょっと愚痴っぽくなりますが風水女性の部屋探しのハードルが非常に高いのです!!
まずは自分の気にいる部屋、間取りを探します。
ここまでは普通のお客様と一緒ですね。
そこから窓の位置や建物の位置が風水的に良いのか?悪いのか?
お客様と地図を見ながら物件の所在地を一件一件確認していきます。するといくつかの物件が脱落します。
ここで大変なのは、みなさんそれぞれに風水の先生がいる事です。
その先生によってあなたに良い運気となる方角、場所の指定をされています。
そのため、みなさん良いとされる方角や場所が違うのです。
奇跡的に大丈夫そうな物件が 2件見つかり部屋を見たとします。
ここでお客様自身はとても気に入っているとかではなく、あくまでもまぁ住めるか。程度の反応です。
じゃあこれで部屋は決定?と思いきやそんなに甘くありません。
ここから先生に物件資料をみてもらい判断してもらうのです!!
そのため返事は 1週間後という事で返事を待つことにします。
一週間後
「先生にみてもらったのですが~間取りと窓の配置がダメだそうです~」
とまぁだいだいこんな感じです。笑
そして風水女性の凄いのはここからで、風水で本人に良いとされる方角や場所は結構頻繁に変わるそうです。
ですから何ヵ月か経つと新しく運気アップとなる場所で部屋探しを始めていかれます。
このガッツが凄いですよね!ついこの前までみてきたエリアとは全く違う場所を探し始めるのですから。笑
結局、私は風水女性のお部屋を契約した事は一度もありません。笑
風水にもとづいて部屋探しをする女性をみて感じた事
ここからはあくまでも私の考えですが、「風水」は思い込みによる部分が大きいと思っています。
「そこに住めば」「この間取りなら」さまざまな理由で厳選した物件を選んだ事により
「私は運気の良い部屋に住んでいる」という強い気持ちが生まれます。
それは仕事やプライベートなど何事にも自信にみち溢れた状態で過ごす事ができるので、結果すべてうまく行きます。
その成功体験があるので「風水」を信じる気持ちが強くなります。
オリンピックなどでは一流選手は必ず自分が成功(勝つ)するイメージをもって試合に挑みます。
良いイメージができれば、それは自分へ最高の自信へと変わるので良い結果が生まれます。
一流アスリートは自分で良いイメージを強く持てますが一般の方ではどうでしょうか?
難しいですよね。
そこで「この場所にある」「この間取り」であればという理由づけをした部屋に住む事により自分の中にある自信を大きく持つ事ができているのだと思います。
ここまで、ちょっと批判っぽく書いてしまいましが実は私自身ちょっと気になっているのです。笑
それを信じるだけで自分が大きな自信を持てるのであれば今はそれを信じたい心境なのです。
そんな 30代独身男の私がおくる不動産賃貸業で出会った風水にもとづいて部屋を探す女性達のお話でした。