全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回のトラブルは契約トラブルについてお話を聞かせていただきました。
転勤で東北から福岡県に引っ越すことになった男性家族。無事引っ越し先が見つかり引っ越し準備をしているとまさかの連絡が入ります…。
元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
東北から九州の福岡県に引っ越すことに…
もう、数年前のことです。
数年で転勤する私は、何回も引越しを経験しています。
東北から、一気に九州の福岡県に引越しをした時のことです。
普通、入居する前の下見については、家内と一緒に引越し先の下見をすることが普通でした。
家族は子供3人を含めて、5人家族。
ちょうど、福岡に引越しする時は、上の子供が小学校に上がる時でした。
特に長女でしたので、子ど部屋を専用で1つ用意をしてあげたいという思いもありましたので、部屋数の多い賃貸物件を探したのです。
社宅扱いでしたが、会社の規定家賃の範囲内で物件を探さなければなりません。
チェックポイント
転勤が多い方は引っ越しも慣れていて条件や希望がハッキリしているので、不動産屋からすると非常にありがたいお客様です。
ただ一点だけ困ることといえば、転勤が多い方でも初めて東京に転勤で住む場合は、その家賃に驚かれ、そして部屋が狭いと…。
さらに駐車場も高いと…。
そういったことから家具の処分や車の処分などをするかたも多いのが東京への引っ越しでよくあることです。
みなさんも東京に住む場合は事前に家賃相場をしっかりとお調べすることをおすすめします。
引越し先を決めて安心しているとまさかの連絡が!
地方と言えども、5人家族でせめて、3LDKは欲しいところでした。
下の子供(息子2人)は1つの部屋で問題ありませんから、それだけの間取りがあれば十分でした。
転勤シーズンなので、さすがに理想的な物件を探すには、時間がかかったのですが、一緒に来るはずの家内も体調が悪く私1人での下見だったのです。
いくつか物件を見て、何とか引越し先を決めたのです。
家賃も規定以内。
広さも理想的な間取り。
さっそく、同行した不動産会社にOKの意思を伝えると同時に会社にも手続きを進めるように要請しました。
引越し先も決まり、後は荷作りをして、2週間後の引越しに備えるだけでした。
しかし、突然、福岡の不動産会社から私に連絡が入ったのです。
連絡内容は、入居を決めた賃貸マンションの入居条件では子供連れには貸せないという信じられない条件でした。
チェックポイント
この男性の契約条件がわかりませんが、恐らく入居審査でOKを出した後にやはり貸せないとなったと思われます。
私が不動産賃貸で働いていた時もさすがに、入居審査でOKが出た後に大家さんや管理会社から断られた経験はありませんからね。
それくらい特殊なケースです。
よくあるのは借り手が入居審査OKの後にキャンセルするケースで、この場合借り手に何らからの賠償を請求するのは難しいと判断されるケースが多いです。
その理由は入居審査に通っても契約書に署名捺印がなければ契約がまだ成立していないと判断されることが多いためです。
そのため、不動産屋は契約書への署名捺印を急いで行うところが多いです。
新しい引っ越し先が見つかるまでホテルで過ごすことに
不動産会社は「誠に申し訳ありません。弊社の落ち度でした。他の物件を急きょご用意させてください。」と。
私は「今さら、そんなことを言われても困る。」と言うのも、決めたマンションの下見をした時に子供のいる家族が住んでいる光景も見ていたからでした。
不動産会社曰く
「確かに、あのマンションには子供連れの世帯も住んでいますが、数ヶ月前から、条件が変わっていたんです。」
当然、納得はできませんでした。
最終的には、会社を通して申し立てをして別の賃貸先が決まるまで、地元のビジネスホテルに不動産会社負担で、数日間泊まることで 、決着したのです。
決まったのは、それから1週間後でした。
後日談としては、その時のオーナーは、既に住んでいる家族とも揉めて、裁判沙汰になったようでした。
何回も転勤で引越しには慣れていたつもりでしたが、このような経験は初めてのことでした。
下見をする時には、このようなこともキチンと下調べをすることが必要だと痛感したものです。
チェックポイント
う~ん。これは不動産屋が悪かったのか。それとも大家さんが悪いのか。
不動産屋がホテル代を出しているということは不動産屋に落ち度があったのだと思いますが…。
でも入居条件が変わっていたなら入居審査の段階でNGとなるはずなのですが…。
なぜこういったことが起きるのでしょうか?
恐らく不動産屋が大家さんに確認をせずに話を進めていたとしか考えられませんね。
でなければ通常、こんなことは起きませんからね。不動産屋が悪いです。
さらに、その後日談もなかなかシビアな話になっていますね。
そりゃあ部屋を借りている家族に、これからは子どもはダメとなれば裁判になるのは当然のことですもんね。
部屋に住めなかったのは残念ですが、その後にトラブルに巻き込まれる可能性があったのであれば住めなくてよかったのではないでしょうか。
変な大家さんというのはたくさんいます。
そのため私は、可能であるならしっかりとした管理会社が間に入り大家さんとやり取りする必要がない物件を借りることをおすすめします。