全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回は沖縄県の賃貸で起きた遠方での部屋探しトラブルについてお話を聞かせていただきました。
そして元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
沖縄の賃貸は戸建てが少なくあっても意外と高い…
私は46歳女性、主婦です。私は主人の仕事の関係で沖縄県に転勤になりました。
沖縄県は物価も安いという感覚があったため今まで住んでいた家賃に少し足せば戸建の賃貸があると思っていたのです。
主人の職場の関係で宜野湾市か浦添市と場所だけ決めて探しましたが戸建はとても高く、そしてあまりないのです。
でも、どこかしら見つかるだろうと探しに、そして余った時間は観光にあてられればなどと軽い気持ちで1泊ホテルをとっていきました。
チェックポイント
そうなんですよ。みなさん部屋は、なんとか見つかるだろうと思って探している方が非常に多いです。
私は都内の不動産賃貸で働いてきましたが遠方からの引っ越し予定のかたで、1日で部屋を決めて帰るという方が多いです。
そして1日で決めて帰らなければいけないのにも関わらず、家賃は6万~8万までと金額の幅が広く、住みたい候補のエリアもいろいろな場所をピックアップしていたりと・・・。それでは一日で部屋を決めることは不可能です。
遠方の引っ越し予定地で部屋探しをする場合は、やはり2日以上は日程を取ったほうがいいですね。もし一日で部屋が決まったらラッキーと思い残りは観光などにあてることができますからね。
遠方からの部屋探しは余裕を持った日程でのぞみましょう。
家賃10万円までだったが…良い物件がなく家賃を上げる事に…
8~10万位を目安に探しました。8万の物件は不動産のほうから、「かなり古いですよ」と言われましたが、本当でした。
日当たりは悪く、車庫もボロボロ。
風呂場には洗濯機をおく場所と体を洗うところが一緒で、古いシャワーがひとつのみ。浴槽がありませんでした。(沖縄県は浴槽がない風呂場が結構あるそうです)
10万のところは部屋は広いですが平屋で、どう建て増しをしたのか、ここから外かな?という、ドアを開けたら風呂場でリビングの小窓を開けると、風呂場の中に直接つながるようなところでした。
主人が戸建にこだわり一生懸命探しましたが10万以下で、よさそうなところはなく12万のところも検討し見学に行くと4LDKで二階建。
築年数は20年でしたが、庭もついていて、風呂場にも浴槽があり、12万の家賃以外は気に入って、、。
チェックポイント
女性の言う通りで、SUUMOで簡単にですが沖縄の宜野湾市と浦添市で「戸建て」で検索してみると…わずか1件しか出てきませんでした…しかしマンションで検索するとメチャクチャ出てきました…。
旦那さんの希望で戸建てを探していたそうですが、戸建てが非常に少ないことを考えるとマンションでも良いのでは!?と思いますが、自分が住む家ですからね、こだわりたいという気持ちもわからなくはありません。
今回、女性のような状況になった場合、部屋探しの選択肢は3つになります。
・家賃を上げる
・場所を変える
・戸建てをあきらめる
女性は家賃を上げるを選びましたが、これは仕方がありません。
賃貸で自分が希望する100点満点の部屋に住めることは、ほぼありません。良くて80点というところです。
賃貸は一生住むことはありません。一時的に住む部屋と考え、妥協できる条件と妥協できない条件を自分のなかでハッキリと明確にしておくことが部屋探しをスムーズに進める方法となります。
物件決定!と思いきや…まさかの先約があったと連絡が…
転勤の時期は探している人が多く物件が決まりやすいので早めの決断をということで決断し、すぐに子供の幼稚園の見学、手続きに関する書類、説明を聞きに幼稚園にいきました。
これで住むところが決まったと、ほっとしながら幼稚園に通うために用意しておかなければならないものなどを聞いている途中に不動産より電話がありました。
「すみません。先約があり、借りられませんでした。」とのこと。
もう飛行機にも間に合わないし、結局もう1泊し、いちから探すことになりました。
結果、同じような物件で同じ価格のものが近くにあり、まだ入居されているため見学はできませんでしたが外から外観だけみて決めて帰りました。
チェックポイント
先約があり借りられなかった!
なぜこんなことが起きてしまうのか?みなさん変だと思いませんか?
この場合、考えられるケースは2通りあります。
まず女性が決断したと言っていますが、自分たちのなかだけで決めて入居の申し込みをしていない。不動産屋には、ほぼここに決めると言い、あとから入居申し込みをしようとしていた。
この場合ちろん入居申し込みをしていないのですから、他の方が入居申し込みを先にした場合は他の方が1番手の申し込みとなります。
次は不動産屋のミスのケースです。
女性が申し込みをしていたが不動産屋が大家に確実な確認を取らなったことで先約が入っていた、または入った可能性が考えられます。
どういうことかというと、大家さんというのは1社の不動産屋としか取引しない大家さん。
または複数の不動産屋と取引する大家さんがいます。
今回のケースでは複数の不動産屋と取引する大家さんで、女性を対応した不動産屋が空いていると思い入居申し込みを大家さんに送ったら実は申し込みが入っていたということが考えられます。
そんな事でもない限り、先約があって借りられなかったなんてことは起きません。不動産屋の事前の確認ミスという可能性が非常に高いです。
通常、複数の不動産屋と取引している大家さんの物件を紹介する場合は、必ず空きの確認を行うのが普通です。
今回のお話を聞いている限りでは不動産屋のミスの可能性が非常に高いですね。
気候が違うところへの転居は下調べが重要
転勤の多い3月は物件も少ないし稼働も頻繁なので、なかなか簡単には決まりません。
住んでみてわかりましたが沖縄は土地柄、人口の多い割に土地がなく、また集中しているため戸建はすくないです。
それと風呂場に浴槽がないところも多いです。
沖縄とはいってもやはり、冬は寒いので浴槽にゆっくりつかりたいという方は必ず風呂場をチェックするべきかと思います。
洗濯機も外に置くことも多いので洗濯機の置き場も注意です。
気候が違うところへ転居の際は、びっくりするようなことと出くわすことがあるので住むところは中の隅々まで見ることが大切です。
チェックポイント
女性は室内を見ずに部屋を決めたようですが入居後の感想が無いことを考えると特に不満がなかったのでしょうね。よかったです。
部屋を見ずに物件を決める、いわゆる空き予定で物件を決めるというのは、よほどの事がない限りはしないほうがいいです。
とても魅力的な物件であれば、見ずに決めて頂くことはありますが、元不動産賃貸で働いてきた私からすると室内がどうなっているか?わからないで契約をするのは非常にリスクがありますからね。
みなさんには必ず室内を見てから部屋を決めることを強くおすすめします。