気に入った部屋が見つかり、その部屋に決めようと思っている方。
物件に記載されている条件で本当にいいですか?
少し交渉すれば何かしら安くなる可能性が高いですよ!
気に入った部屋が見つかった時の交渉テクニックを元不動産賃貸営業マンの私がお伝えします。
ネットで同じ部屋を複数の業者が掲載の物件はチャンス
部屋を見にいき気に入った場合は、その場ですぐにインターネットで検索してみましょう。
もしその部屋が複数の業者から募集が出ていれば大チャンスです。
その部屋は管理を行っている不動産会社が、他の不動産会社に入居者募集の情報を出している部屋になります。
そのため複数の不動産会社が同じ部屋をネットで空き部屋として紹介しているのです。
そうとわかれば、あなたがやる事は簡単ですよね。
そうです。不動産業者を天秤にかけるだけです。
まずは部屋を一緒にみた不動産業者に聞いてみましょう。
他の業者でも物件が紹介されているので礼金か仲介手数料のどちらかを安く出来ませんか?と聞いてみましょう。
「営業マンが無理そうです。」と言った場合は検討しますといってすぐに退店しましょう。
退店後、ネットに同じ物件を掲載していた業者へどこでもいいので電話します。
そして今までの経緯を説明し礼金か仲介手数料のどちらかが安くならないか聞いてみましょう。
天秤にかけられた業者は何かしら安くしてくれる可能性が高いです。
なぜなら同じ部屋を複数の不動産会社が掲載している物件は契約成立となれば、管理募集を行っているおおもとの不動産会社から報酬が出る物件の可能性が高いです。
万が一報酬が出ない物件だったとしても、仲介手数料を少し安くするだけで簡単に 1契約となるのであればそちらを選ぶ業者が非常に多いのです。
最初、一緒に部屋を見た不動産会社に申し訳ないと思う方がいるかもしれませんが全く問題ないので安心してください。
天秤にかけられるという事はよくある事で、天秤にかけられた程度で契約のチャンスを逃すような営業マン、不動産会社はあまりオススメできません。
ここで一点だけ注意があります。
50社に 1社くらいの割合で一緒に部屋を見た不動産会社からの申込みでないと受け付けないという大家又は、おおもとの不動産会社があります。
こんな時は天秤にかけて安くしようと思うのはあきらめて下さい。
まだまだこんな頑固で融通がきかない大家や不動産会社もあるという事だけ覚えておいてください。笑
ネットで複数の業者で掲載されていない物件の場合
先ほどのようにネット上で複数の業者が掲載していない場合の交渉方法です。
この「ネットで複数の業者で掲載されていない物件の場合」で一番交渉しやすいのは【家賃】です。
とは言っても物件にもよりますが千円~二千円の減額程度です。
しかし、こればかりは本当に大家さんしだいになります。
他の入居者に安い家賃で貸した事がバレれば、他の入居者も安くしてという事が必ず起こるので家賃を下げるのを嫌がる大家さんもいます。
次に交渉しやすいのは礼金です。今は礼金 0ヵ月という物件も増えてきた事もあり礼金を若干、安くしてくれる大家さんも増えてきています。
そして一番、交渉に応じにくいのは【仲介手数料】です。
これは、やはり不動産会社の収入になる部分ですから安くしてくれるには、それなりの理由が必要になってきます。
では一番よい交渉方法はあるのでしょうか?
その方法はあるのですが、正直申しまして不動産関係で働いた事がないと一般の方ではわかりにくい内容です。
簡単に説明しますが、不動産会社は契約が成立すると大家さんや、おおもとの不動産会社から報酬をもらう事が出来る物件が多数あるのです。
その報酬の多くはお客様が支払った礼金が不動産屋の報酬に変わる仕組みになっています。
例えばお客様が礼金 2ヵ月を払ったとします。
大家さんは礼金 2ヵ月を受け取ります。今度は大家さんが不動産会社に入居者が決まるまでに費やした広告費として家賃の 1ヵ月分を支払います。
不動産屋は広告費として家賃の 1ヵ月分を受け取ります。
礼金 2ヵ月の物件はこういった仕組みになっており、礼金 1ヵ月であれば大家さんは受け取った 1ヵ月分すべてを不動産屋に広告費として支払う事がほとんどです。
そのため不動産屋が多く報酬をもらえる物件というのがわかれば、安くしてもらいやすくなります。
しかしこの、不動産屋が報酬を多くもらえる物件というのを見分けるためには不動産会社で働いた経験がある人しかわかりません。
そのため一般の方は、とりあえず仲介手数料と礼金に関しては
「安くしてください!!」と言ってみましょう。
もしそれで下がったのであればラッキーと思い、ダメならすみません。
あきらめてください。
日割り賃料は比較的、交渉しやすい項目
今までお伝えした交渉内容で実際に大家さんが損をするのは【家賃】でしたね。
ほかの部分は不動産屋が関係する内容に対して交渉をしているものでした。
そのため不動産屋の売り上げに関わってくるものなので交渉をすると嫌な顔をされます。
今回は日割家賃の交渉なので大家さんに関係し、不動産屋の売り上げには一切関係ないので不動産屋は契約がまとまればそれでよいと考えている場合が多いです。
例えば 8月 1日に部屋の申し込みをしたとすると 8月 14日あたりに家賃発生となります。
その 8月 14日の家賃発生までに契約書の取り交わし、契約金の入金を収めるといった流れが一番多い流れになります。
こうなると現在住んでいる部屋と家賃の重複がもったいないですよね。
そこで家賃の重複を避けるためにも不動産屋に
「契約と契約金の入金はスグにおこなうので賃料発生日を遅くしてください!」
と交渉してみましょう。
これは大家さん次第ではありますが、契約と契約金が早ければキャンセルの心配がないので賃料発生日を遅らせてくれる可能性が高くなります。
では契約と契約金の入金を早めにと書きましたが何日くらいがいいのでしょうか?
審査通過後で早ければ早いほどいいです。物件によってはその場で審査 OKが出ますのでその場合は当日などが大変有効です。
8月 1日に申し込みをして 2~3日以内に契約と契約金の入金を行うのであれば、賃料発生日は 8月の 21日~31日程度に出来ると思います。
まとめ
賃貸の交渉で
礼金、仲介手数料は不動産屋の報酬に関係しているもの。
家賃、賃料発生日は大家さんの収入に関係しているもの。
このように思って頂いて大丈夫です。
もしあなたが大家、不動産屋の立場になったとして自分達の売り上げに関係する部分を安くするのは嫌ですよね。
でも普段より多くもらえそうなものを、少し安くしてと言われたら了承しますよね。
不動産賃貸はこういった仕組みの業界です。
どの物件が安くなるかわからない一般の方は、気にいった物件があればとりあえず
「安くしてください!!」
と言ってみる事をオススメします。