全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回のトラブルは大家さんトラブルについてお話を聞かせていただきました。
ある日、水漏れが起きている可能性があるからと部屋を大家さんに見せた男性。水漏れは無かったのですが…部屋が汚いと…怒られ…。
元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
水漏れの確認のため大家さんに部屋を見せることに…
50歳男性、飲食業。
今から丁度2年ほど前に今のマンションに引越したんですが、前のアパートを出る少し前にちょっとした揉め事がありました。
ある日仕事先に大家さんから電話が入りました。
結構長く住んでいたアパートですが電話が来るなんて初めてのこと、何の用だろうと思ったら、どうやら下の階の天井に大きな水漏れらしい跡があって、私の部屋に原因があるんじゃないかという話でした。
その時点では一応確認したいので部屋の中をチェックしたいという話でした。
私は仕事で戻れないので大家さんの鍵で入ることを承認し、そのまま仕事を続けました。
チェックポイント
そうですね。こういった水漏れが疑われる場合、部屋を確認させてもらうことはよくあることです。
部屋を見られるのはイヤという人は多いと思いますが、水漏れが疑われる場合は我慢してください。
絶対に入らないでといえば、大家さんでも入ってはいけませんが、もし水漏れの原因があなただっら、それなりの修繕費を請求されることを覚悟しましょう。
水漏れは無かったが部屋が汚いと怒られ…
それから数時間すると今度は不動産屋さんのおじさんから電話、どういうわけか少し困惑した口調で話し始めました。
心配した水漏れは無かったのですが、問題は部屋の汚さです。
あまりのちらかりように大家さんが怒ってしまい、不動産屋さんが代わりに電話してきたようなのです。
確かに私は部屋の整理整頓があまり得意じゃないので掃除も滅多にしていなかったのですが、さらに他人から預かった荷物などが無造作に積み上げられていて見た目の印象が悪かったのです。
でもいわゆる汚ギャルのような常識はずれの状況なわけでもなかったので、見られるのが嫌だなあという程度のつもりでした。
それが不動産屋さん曰く、これまで貸した部屋で一番ちらかっていると言われ、大家さんはすぐ業者を手配して綺麗にしてもらうと言い張ってる様子。
もちろん業者への支払いは私持ちでという言い分です。
そんなに急に言われてもこちらも困ってしまいました。
不動産屋さんはもし綺麗にしなかったら出て行ってもらいたいと大家さんが言っていると言うので、咄嗟に一週間で綺麗にしますと言ってしまいました。
チェックポイント
う~ん。これは理解に苦しむ大家さんですね。
というか、こういった事を言う大家さんがいるから部屋を見せたくないとう人が出てくる要因の一つだと思うんですよね。
大家さんに家賃を支払い部屋を借りてる入居者に対して、部屋が汚いからで出て行ってくれという権利は大家さんにはありません。
ただ、そんな事を大家さんから言われたら気分が良くないですよね。
この男性は優しいかたのようなので言い争いにならずに済んだようですが、これは言い争いになってもおかしくない話です。
みなさんも、こんな事を言う大家さんがいるので、よく注意をしましょう。
部屋を掃除し大家さんのチェックを受ける
それからは毎日帰ってから寝るまでほとんど掃除、朝起きて出掛ける前にまた掃除の繰り返し、とにかくムダなものは全て捨て、普段は手入れしないような細かいところまで全部磨き上げました。
大家さんがあまりに機嫌が悪いので、どこを指摘されても困らないようにしておきたかったのです。
そんな感じで一日およそ4〜5時間は掃除する毎日、滅多に掃除してなかったツケでキッチンやトイレバスなど思った以上にたいへんだったのです。
結局は再度大家さんが確認して何とかOKが出たのですが、それ以来大家さんと顔を合わせるのが嫌になってしまいました。
問題が起きるまでは会えば笑顔で挨拶していた間柄だったんですが、その一件で気まずくなってしまったんですね。
その後の更新時に部屋を解約、今の部屋に移った次第です。
今思うともう少し日頃から掃除しておけば良かったのですが、その頃は仕事も忙しくてどうしようも無かったですね。
チェックポイント
この男性のかたはエラいですね。掃除をして部屋のチェックまで受けてと。
私ならケンカになっていますね。笑
そして不動産屋か不動産トラブルの相談窓口に電話してしまいますね。
借りた部屋を、どう使うかは本人の自由です。たとえ部屋が汚くても出るときに元の状態(経年劣化を除く)にしておけば問題ありません。
そして今回の場合は、たまたま水漏れをチェックしたときに部屋をみたことで部屋が汚れているからといって大家さんが掃除を命ずるなんていう権限は一切ありません。
また、それを拒否しても契約上はなんの問題もありませんが…。
でもそこで大家さんと言い争いをしたら部屋には住みづらくなりますよね。
だからこそ大家さんには賃貸に関するルールを把握してほしいのですが部屋を貸すことは、免許もなく自由にできますからね。
だから知識不足の大家さんが誕生してしまうのです。
また、それを指摘しない不動産屋も悪いんですけどね。そんな権限は大家さんにはありませんよ。と伝えればいいのですが、大家さんのとの関係を悪くしたくない不動産屋は、そんな指摘しないですからね。
このブログでも何度か書いていますが大家さんをやるのであれば免許制が必要だと思います。
ルールや法律を理解せず大家をする大家さんがあまりにも多すぎるのです。
それらを解決するためにも免許がある大家さんの家賃収入への課税は低く、免許がない大家さんの家賃収入への課税は高くというルールを提案します。
そして借り手が大家さんの免許が有りか無しかがわかれば、大家さんが信頼出来るかどうかの判断材料の一つになりますからね。
規制はよくないと思うかたがいるかもしれませんが、結局は不利益を受けているのは借り手の私たちですからね。
ダメな大家さんを減らしていくためにも、こういった規制や、改革が必要なのではないでしょうか。