全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回のトラブルはカギ渡しトラブルについてお話を聞かせていただきました。
仕事の合間をぬって部屋探しと引っ越しを行う女性家族。無事に引っ越し先が決まり、いざ鍵渡しの日程を調整することになったのですが…。
元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
仕事の合間をぬっての住まい探し引越しはとても大変…
40代後半女性。
10年ほど前のことです。
夫の転勤の都合で賃貸から賃貸への引越しをしました。
私も仕事をしていますので、仕事の合間をぬっての住まい探し、退去の手配、荷造り、引越し業者の選定と大変多忙な日を過ごしていました。
ようやく部屋が決まり、引越しの日も決まったのですが、連帯保証人の源泉徴収票と交換でしか鍵を渡せない、と言われました。
連帯保証人は私の姉にお願いしたのですが、遠方に住んでいたため、郵送で送ってもらう手はずになっていました。
ところが、引越しの3日前になっても届かず、その書類だけが遅れていた、というわけです。
チェックポイント
これは本当によくあることですね。
私も不動産賃貸営業マンのときに近いような体験がありました。
そもそも連帯保証人の書類がそろっていないのにも関わらず、入居審査にOKを出すとこういった問題が起るのです。
そのため悪いのは不動産屋です。
源泉徴収票と交換でなければ鍵は渡せないと一点張りの不動産屋
水曜日に引越しが決まっていたので、遅くとも火曜日の夜には鍵を手に入れなければならなかったのですが、不動産会社の担当者が、火曜と水曜に休みを取るので、月曜日中に源泉徴収票を持ってきてほしいと言われました。
日曜日に姉に電話したところ、まだ送っていないと言います。
月曜日にならないと発行してもらえない、月曜日すぐ速達で送る、と言ってくれましたが、それでは届くのは早くても火曜日です。
担当者は、火曜日は休みだから鍵は渡せない、月曜日に持ってこれないなら、鍵を渡すのは木曜日になる、と言われました。
ですが、引越しは水曜日ですので、木曜日に鍵を渡されても困ります。
それでは引越しができません、と言いましたが、源泉徴収票と交換でなければ鍵は渡せない、の一点張りです。
チェックポイント
でましたね。よくある不動産屋の行動です。笑
たしかに不動産屋の休みというのも、わかりますが借り手は高い仲介手数料を払っているのですから、それくらい対応してあげましょうよ。
鍵の引き渡しなんて、たかだか5分で終わることですよ。
私が勤めていた不動産屋では、定休日に鍵の引き渡しが日が重なった場合は大家さんや管理会社の許可をもらい前日にカギの引き渡しをしていましたけどね。もちろん家賃発生日より前に入室はしないでとしっかりと説明もします。
どれだけ頭が固いのでしょうか。
これだから不動産屋は…といわれるのです。
これは10年前の体験談なので今でこそ、こういった不動産屋は減ってはきていますが、今だにこういったう不動産屋もあります。
入居する予定の賃貸物件の家主に直接連絡を取ることに…
姉の家に取りに行くことも考えましたが、連帯保証人を頼んでいる立場ですから、押し掛けるようなことはしたくありません。
窮地に立たされた私は、入居する予定の賃貸物件の家主に直接連絡を取ることにしました。
既に賃貸契約を結んでいましたが、水曜日に鍵をもらえないなら、残念ですが今回の契約はキャンセルしたいと言いました。
すると良い家主さんで、源泉徴収票は後でも良い、月曜日に鍵を渡す、と言ってくれました。
家主さんから不動産屋の担当者に連絡をしてくれて、月曜日に鍵をもらうことができました。
チェックポイント
理解ある大家さんで良かったですね。
源泉徴収票の準備は勤め先によっては意外に時間がかかる場合がありますからね。
これくらいは大目にみてほしいものです。
無事に予定通り引越しができたが…
私が直接家主に連絡を取ったことに、不動産屋の担当者は気分を害している様子でしたが、自業自得だと思いました。
源泉徴収票と交換でしか鍵を渡せない、というのは家主の意向だったとしても、火曜日と水曜日に休むのは担当者の勝手です。
自分が休みだから、木曜日にしか鍵を渡せない、というのはあまりにも横暴な対応だと感じました。
この時は家主さんが良い人でしたので、無事に予定通り引越しができましたが、不動産屋の担当者は、サービス業であることを忘れないでいただきたいです。
チェックポイント
このかたが言う通りです。
火曜と水曜に休むのは不動産屋の都合です。
不動産屋というのは非常に単価が高いサービス業です。
しかし、やっているサービス内容は決して金額に見合ったものではありません。
あれだけの手数料を請求するのですから鍵の引き渡しくらいであれば出勤してほしいですよね。
それが出来ないのであれば、前日に鍵を渡せるようになど手配をするべきなのです。それだけの報酬をもらっているのですから。
今ではこうった不動産屋は少ないですが無理難題でない限り、不動産屋にはこういったお願いをしても問題ありません。
それ以上の報酬を払っているのですから。それくらいは働いてもらわなければいけません。
かといって家賃を5千円下げろ!なんていうのは、また別の話になるので、そのあたりを混同しないようにしましょう。