全国各地で起きている賃貸住宅に関するトラブル。
今回のトラブルは大家さんトラブルについてお話を聞かせていただきました。
大家さんが部屋の設備の故障を修理してくれず悩んだ女性の体験談です。
そして元不動産賃貸営業マンの私が今回お話を聞かせていただき感じた大事なチェックポイントについて書いてみました。
無知な私はとりあえず勧められた部屋を見に行くことに
30代女性。
初めて一人暮らしをした時の体験談です。
大阪市内の端にある町にある大手の賃貸業者の店舗に訪れ、30代ぐらいの男性の声の大きい担当さんについてもらいました。
こちらの条件を聞き、金額面、設備面を考慮して提案してくださるのですが、何かおかしかったんです。
今思うと、担当さんの埋めたい賃貸物件をさかんに勧められていたのでしょう。
無知な私は、とりあえず勧められているので内覧に行くことにしました、これも失敗なのですが、複数の賃貸業者で比較することをすればよかったと思います。
チェックポイント
初めての一人暮らしで不動産屋に行くとよくある話ですよね。
この女性が言わているように、不動産屋は埋めたい物件を勧めます。
それはなぜでしょう?
答えは簡単ですね。報酬が高いからです。
お客さんには不動産屋が勧めるただの物件に思われるかもしれませんが、物件によっては報酬が2倍違うこともあります。
そのカラクリが気になる方は「部屋を借りる時の礼金は一体、何のために支払っているのか?」をご覧ください。
余談ですが、不動産賃貸業者で声が大きい営業マン。けっこう多いですよね。笑
そんな私も声が大きかったというより、大きな声で接客しろ!と言われていましたから。笑
これには、私の会社ではちゃんとした理由がありました。
それは、情報の共有を目的としていたのです。
会社によると思いますが、私がいた不動産会社では営業マンがお客さんと話している内容を他の社員も聞いて、こんな物件が最近出てきていたよ。なんて情報をくれて助けあうのです。
賃貸物件というのは数が非常に多く、すべてを把握している人というのは、まずいません。
そのため、お客さんがどんな物件をどんな条件で探しているかを情報共有し成約率アップにつなげているのです。
時間もなく疲れていたので自分を納得させて契約することに
合格点ぎりぎりの賃貸マンションの内覧をしていた時ですが、今決めれば家賃が少し安くなる、明日他の内覧予定が入っていて、その人が決めてしまうかもしれない、と言われ、1時間だけもらってそのマンションに決めてしまいました。
正直時間もないし、選ぶことに疲れていたので合格点ぎりぎりでしたが、自分を納得させて契約に踏み切りました。
これも今思うと、賃貸業者の決まり文句でした。
まんまと引っ掛かってしまいました。
とはいえ、1Kマンション、セパレート、3階角部屋、5万5千円でしたので、住み始めるとそれなりに満足できました。
思ったよりも部屋が広く、収納も大容量だったので、良かったです。
チェックポイント
女性が言うように、明日他の内覧予定が入っているという情報は…ウソの可能性が高いです。
私もよく使っていましたから。笑
でも考え方を変えると、もしこの物件を決めずに他の物件と比較したとしましょう。
そして比較の結果、やっぱりあの部屋がいいとなり申し込みをしようとして先約が入りました…なんて言われたらどう思いますか?
なんで、もっと勧めてくれなかったのか?と思いますよね。
実際に私も何度もこういったことがありましたから。
お客さんに、決めなくていいですか?もし無くなっても怒らないでくださいねと。
次にご来店したお客さんで部屋が決まり、翌日そのお客さんに怒られるという・・・笑
賃貸で部屋を決めるときに重要なことは、その部屋に住みたい!と思うような強い気持ちが生まれた部屋を選ぶことです。
今回はトラブルに遭ってしまいましたが、もしこれで快適に住む事ができていたのであれば、きっと不動産屋には感謝していたはずです。
大家さんは連絡がつきにくく対応も悪い
ところが、3点問題が起こりました。
1点目は、キッチンのお湯が出ないことです。
ちゃんと青のカラン(回す部分)と赤のカランがついているのに、赤を回してもお湯が出ないのです。
2点目につながるのですが、管理会社がなく、大家さんと直接話す必要がありました。
この大家さんがなかなか連絡がつかず、対応も悪いのです。
お湯が出ないことも伝えましたが、対応してくれなかったので、賃貸業者に連絡をして契約不履行だと言うとあわてて修理業者を手配してくれました。
最終的にお湯の件は解決していません。
チェックポイント
ダメ大家さんの典型的なパターンですね。こういった大家さん本当に多いのが現実です。
大家さんというのは住んでトラブルがあったときでないとダメな大家さんかどうかというのわかりませんからね。
やはり賃貸大家業免許のようなものが必要なのではないでしょうか。
管理会社のない賃貸マンションはトラブルの元
管理会社のない賃貸マンションはトラブルの元なのでやめておいたほうがいいと思います。
大家さんがちゃんとしていれば問題ないと思いますが、お勧めしません。
管理会社がないと、掃除が行き届きません。
階段の電気も消えたままだし、いつもマンション前や階段はゴミだらけだし、自転車も適当に放置されていました。
変な人が住んでいることはありませんでしたが、女性の一人暮らしには向きませんでした。
1年過ぎたあたりから、引っ越しを考えるようになり、お金をため、2年後に今のマンションに引っ越しました。
今のマンションは、管理会社もいてトラブルにもすぐ対応してくれますし、一週間に一度は掃除も入ります。
本当に引っ越してよかったです。
チェックポイント
女性がおっしゃる通りです。
賃貸物件は大家さんが管理している物件ではなく、管理会社が物件管理を行っている物件のほうが良いです。
確率的に管理会社が物件管理を行っているほうがトラブルが少なく、たとえトラブルがあったとしてもしっかり対応してくれます。
そこで気になる賃貸物件が大家さん管理なのか?管理会社管理なのか?を判断するのに一番簡単な方法は「家賃の支払先を確認すること」です。
家賃を大家さんに振り込む場合は大家さん自身で建物管理。
家賃を管理会社に振り込む場合は管理会社が建物管理。となります。
女性が住んだマンションのように本当に何もしない大家さんというのは、たくさんいます。
そのため部屋探しの時は部屋だけではなく、駐輪場、ポスト、ゴミ置き場、建物の周囲が汚くないかをチェックすることが大切です。
たったこれだけで管理が行き届いていないマンションを除外してトラブルに遭う確率を下げることができますので是非、一度みなさんも試してみてください。